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クルマにおけるエンジンオイルとは?

エンジンオイル(ふりがな: えんじんおいる、英語: Engine Oil、仏語: Huile Moteur)とは、エンジン内部のパーツを潤滑し、摩擦や熱を軽減するために使用されるオイルです。エンジンオイルは、エンジンのパフォーマンスを維持し、パーツの寿命を延ばすために必要不可欠な要素です。また、エンジン内の汚れを除去し、錆びや腐食を防ぐ役割も果たします。定期的なオイル交換はエンジンの健康を保つために欠かせません。

エンジンオイルの基本的な特徴

エンジンオイルは、エンジン内部の摩擦を減らすために使われる潤滑剤です。エンジンが稼働する際、ピストンやクランクシャフトなどの金属部品が高速で動きます。これらの部品が直接触れ合うと摩擦が生じ、エンジンの効率が低下し、最悪の場合故障につながります。そこでエンジンオイルが滑らかな動きを助け、摩擦を最小限に抑えます

エンジンオイルには、潤滑だけでなく冷却、洗浄、防錆といった役割もあります。エンジンの動作中に発生する熱を吸収し、冷却システムと協力して適切な温度を維持します。また、エンジン内で発生するカーボンや汚れを包み込み、エンジンを清潔に保つことでパフォーマンスの低下を防ぎます。さらに、オイルは金属部品を錆びから守り、腐食を防ぐ効果も持っています。

エンジンオイルの歴史と由来

エンジンオイルの使用は、自動車の登場とともに始まりました。最初の内燃機関が開発された19世紀末には、簡単な潤滑油が使われていましたが、当時は今ほど高性能なオイルは存在していませんでした。技術が進むにつれ、エンジンの性能が向上し、より高温・高圧に耐えるエンジンオイルが求められるようになりました。

「エンジンオイル」という言葉は、エンジンの動作を助けるオイルというシンプルな意味から来ています。20世紀初頭に登場した鉱物油ベースのオイルが基本でしたが、1940年代以降は化学的に精製された合成オイルが開発され、より高い潤滑性能と長寿命を持つオイルが登場しました。現在では、エンジンオイルの種類やグレードが多様化し、車種や使用環境に応じた選択が可能です。

現在のエンジンオイルの使われ方

現代のエンジンオイルは、エンジンの性能を最適化するために、車種や使用環境に応じてさまざまな種類が提供されています。主に「鉱物油」、「部分合成油」、「全合成油」の3つのタイプがあり、それぞれ異なる特徴を持っています。

1. 鉱物油

鉱物油は、石油を精製して作られたオイルで、価格が比較的安いのが特徴です。通常、古い車や頻繁にメンテナンスを行う車に適しています。ただし、高温下での性能は合成オイルに劣るため、最新の高性能エンジンにはあまり使用されません。

2. 部分合成油

部分合成油は、鉱物油に合成成分を混ぜたオイルです。鉱物油よりも高温に強く、潤滑性能も優れていますが、全合成油よりも価格が抑えられています。日常的なドライブには十分な性能を持っており、多くのドライバーにとってコストパフォーマンスの良い選択肢です。

3. 全合成油

全合成油は、化学的に精製された高性能オイルで、高温・高負荷の環境でも安定した潤滑性能を発揮します。スポーツカーやターボ車、寒冷地での使用に特に適しており、エンジン保護効果も高いため、長寿命です。その分、価格は高めですが、エンジンの性能をフルに発揮させたい場合には最適な選択肢となります。

エンジンオイルの未来と技術の進化

エンジンオイルは、環境規制の強化やエンジン技術の進化に対応するため、今後も進化が続く分野です。特に低粘度オイルが注目されており、燃費向上や排ガス削減に貢献する技術として開発が進んでいます。エンジンのフリクションをさらに低減しつつ、潤滑性能を維持することが求められています。

さらに、電気自動車(EV)の普及によってエンジンオイルの役割は変化していくと考えられますが、ハイブリッド車や内燃機関を搭載する車はまだ多く存在するため、エンジンオイルは引き続き重要なメンテナンス要素となります。

結論として、エンジンオイルはクルマのエンジン性能を保つために不可欠な要素です。定期的な交換を怠らず、車種や使用条件に合ったオイルを選ぶことで、愛車の健康を長く保ちましょう。



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